手足口病の発疹は背中やお腹には出ない！？水疱瘡との違いは？発疹以外の違いも！

手足口病は、代表的な症状があるものの、程度や出かたに個人差があります。
そのため他の病気と間違えそうになったり、本当に手足口病なのか診断が疑われたりするケースも少なくありません。

そこで手足口病の発疹の特徴と、他の発疹系の病気との違いをまとめてみました。

手足口病の発疹は背中やお腹には出ない？

近年、手足口病の発疹は手や足だけではなく、背中やお腹、お尻、膝、太ももなど様々な部位にできる傾向にあると言われています。
これは、手足口病を引き起こすウイルスが多様化してきたため、症状の出かたもそのウイルスごとに違ってくることが原因です。
よって、背中やお腹などの病名とは別の場所に発疹が、手足口病を否定する直接の理由にはなりません。

手足口病と水疱瘡の発疹の違いは？

手足口病と水疱瘡の発疹はとても良く似ていることがあります。
医師も判断に迷うことがあるようですが、どんな違いがあるのでしょうか。

実は、最近の手足口病の発疹は顔にもできるケースが出てきており、水疱瘡との見分けがつけにくくなっています。

ただ、水疱瘡の場合は頭皮にまで発疹が広がり、部分的ではなく全体的に広がるのが特徴です。

手足口病の発疹は、全体に広がる傾向にありますが基本的には手のひらや足のひらを中心にして発生します。
顔にできる場合は、口内炎ができる延長のような感じで口周りやあごなどに出ることが多いようです。

水疱瘡の発疹は、発疹の真ん中が濃い赤色となってへこんでいるような発疹が出やすいです。

それに対し、手足口病の発疹は中心部が白っぽく抜けているような発疹になります。
そのため手足口病と水疱瘡の発疹の違いを比べると、色味の濃さが若干違うことも。
水疱瘡の方がより赤く濃く、手足口病はそれに比べるとやや薄い色に見えることがあります。
手足口病の発疹は、かゆみよりも痛みを訴えることが多いのに対し、水疱瘡の発疹はかなり強くかゆみが出るケースが多いです。

手足口病の症状が多様化してきていることや、それぞれの病気の症状の出かたに個人差があることから、明確な違いをはっきり断言することができません。
そのため医師の診断に対しても「本当に合っているの？」と不信感を抱く人が増えているようです。
中には4人兄弟が全員手足口病に感染したけれど、全員症状の出かたが全く違ったというケースもあります。
体質が似ている兄弟でも症状に差が大きく出るのですから、様々な症例があるのもうなずけます。
また水疱瘡は予防接種を受けている場合、発症しても軽く済むことがあります。
これも、その他の病気との見分けがつけにくくなる原因のひとつかもしれません。

ただ、素人の自己判断よりも医師の診断の方が信頼できるのは確かだと思います。
数々の症例を見てきている医師の診断に任せることも大事ではないでしょうか。

その他に手足口病と水疱瘡を見分けるポイントは？

発疹の違いだけでなく、手足口病と水疱瘡を見分けるポイントを紹介します。

〈手足口病〉

〈水疱瘡〉

以上のポイントも考慮し、総合的にそれぞれの病気の可能性を判断してみましょう。
また子供の周囲でどちらの病気が流行しているか、という情報を仕入れることも判断材料になります。

さいごに

いかがでしたか？
手足口病も水疱瘡も、絶対的な違いがなく混同しがちではあります。
しかし、どちらも感染力の強い病気ですので、しっかり病院を受診してください。
水疱瘡の場合は出席停止になりますので、自己判断せずに医師の指示に従いましょう。